チーム医療で重要になる役割分担

チーム医療では医師や看護師に加え、薬剤師や理学療法士・検査技師や医療ソーシャルワーカーなども参加して、高い質の治療が提供されます。チーム医療では複数の医療分野の専門家の個々の役割分担が明確になっており、医師が中心となって治療方針の立案やチーム全体の統合性がはかられるのです。その結果、スムーズに治療が提供されます。
具体的には、医師が治療方針を決定して、各医療スタッフへ詳細な指示を出します。この際に看護師から患者の健康状態の現状報告を受け、患者の治療への要望なども踏まえた上で正式に治療法が決まるのが一般的です。また、医師の治療方針に応じた薬剤が処方されます。薬剤師は、患者の健康状態を観察しながら、服用がしやすい方法・患者の健康状態に応じた副作用の少ない薬剤などを、担当医に提案するのです。そして、最適な薬剤が決められるのが大半となります。各種の検査で得られた情報は即座に医師へ伝えられ、新たな治療の追加や薬剤の変更などにも役立てられるようです。
そして、身体機能の回復が必要な場合は、社会復帰を促すリハビリなども行われます。その際ソーシャルワーカーなどとも相談し、患者の日常生活に支障の出ない範囲でケアが提供されるのが特徴です。そのため、チーム医療では複数の医療スタッフの情報共有が重要な要素となります。個々の役割に専念するためにも、定期的なカンファレンスを通じて、組織内で円滑なコミュニケーションをとることが必要です。